ローテ入りに前進 ヤクルト1位・原樹理に「小川塾」の成果
この日は、普段とは違い、走者なしの場面でも、セットポジションから投球した。数日前にキャッチボールをした小川から「力んだフォームになっていて、右腕が遅れて出てくる感じになっている」と指摘され、成瀬からも同様の助言をもらったのがきっかけだった。原は、「ブルペンでの調子が上がらず、足をゆっくり上げてしっかり右足に体重を乗せてから投げた方が体が使えると感じた。セットでの投球はぶっつけ本番になりますけど」と説明した。
先日は石川からも「ゾーンの四隅にしっかり投げようと思わない方がいい。コントロールがつかず、ドツボにハマりかねない」とのアドバイスを受けた。ルーキーながら臆することなく先輩選手の懐に飛び込んでいく。貪欲に吸収しようとする姿勢があるから、相手も応えてくれる。
原が背中を追いかける小川は新人年、中継ぎスタートからオープン戦で14イニング連続無失点を記録するなど、4試合で2勝を挙げ、開幕ローテ入り。同年16勝を挙げて最多勝、新人王を獲得した。先輩に追いつけ追い越せで、どこまで結果を残せるか。