他競技に前例 男子マラソンは「リオ派遣せず」がカンフル剤
そもそも、選考レースで日本選手がタイムを狙わないのは陸連の代表選考要項に問題があるからだ。
「設定記録をクリアしなくても五輪代表になれるからおかしいのです。陸連は『設定記録を切らなければ代表にしない』と決めるべきです。選考レースにペースメーカーをつけるなら2時間6分30秒を大幅にクリアできるラップを指示する。そうすれば、日本人のトップを狙うというようなレースはなくなるはずです」(前出の工藤氏)
五輪の選手派遣費用には、国庫補助金も使われる。レベルの低い日本人同士でキップを争い、2時間9分前後のタイムしか出せない選手を送り出すのは税金の無駄遣いでもある。リオ五輪へ男子マラソンは派遣しないとなれば、選手も指導者も「本気」になると思うのだが……。