巨人の賭博汚染は前監督時代に 原辰徳氏に責任はないのか
スポーツライターの谷口源太郎氏が言う。
「ファンからの批判は当然ですよ。原前監督に説明責任があるのはもちろん、ここまで巨人選手の倫理観が欠如してしまう事態を招いた張本人と言っていい。決定的だったと思うのが、数年前(12年)に週刊文春のスクープで発覚した、1億円不倫事件です。自らの女性スキャンダルをもみ消すために、1億円もの大金を素性の怪しい人間に払った。しかも、事が公になると原監督は、ファンに文書で謝罪する一方、情報を流出させているのが直前に解任された清武前球団代表と決めつけ、彼を糾弾する文書もあわせて公表した。問題のすり替えです。自己反省、自己批判のない現場トップのこうした態度が選手に悪影響を与えないわけがありません。その上、そんな原監督に巨人はペナルティーを科すどころかそのまま指揮を執らせ、週刊文春を相手に名誉毀損の裁判まで起こした。選手には、問題を起こしてもお咎めはない、球団がなんとかしてくれる、という印象を与えてしまったはずです」
■原氏が強調の「巨人愛」の成れの果て
そういえば、原監督時代には主力選手の女性スキャンダルなどが何度も週刊誌を賑わせ、球団首脳が「歴史ある巨人軍のメンバーとしてふさわしくない、たがのゆるみが見受けられた」と繰り返し訓示をたれていた。このときすでに、チーム内には賭博行為が蔓延し始めていたのだから、ブラックジョーク。お構いなしに夜の繁華街でハッスルしていた選手のひとりは、「クラブでホステスを口説くくらい、監督に比べたらかわいいもんでしょ」と笑い飛ばしていたものである。