理事長選で完敗…貴乃花親方「最初で最後」の打算と誤算
貴乃花親方(43=元横綱)が「最初で最後」と、背水の陣で臨んだ28日の日本相撲協会の理事長選。しかし、一世一代の勝負はわずか5分で決着がついた。
八角理事長(52=元横綱北勝海)と貴乃花親方、推薦された両者を除く理事8人の挙手方式で行われ、現理事長が6対2の大差で勝利したのだ。
「今日で終わった。後は相撲界の屋台骨を支える、それが相撲道の精神でもある。理事長から与えられた役割を全うするだけです」
と、貴乃花親方自身が敗北宣言をするしかないほどの完敗だった。
しかし、解せないのが23日付のスポニチと自身のブログで「これが最初で最後の勝負」と、意気込みを語ったことだ。
貴乃花親方は八角理事長に比べて若く、現役時代の知名度、人気は比較にならない。理事の任期は1期2年。いま、性急に理事長の座を狙わずとも、数年後には必ずその任に就ける。10年の八百長騒動の際は「現役時代にガチンコを貫いた貴乃花親方は相撲協会の切り札になる」と話す親方もいた。それがなぜ「最初で最後の勝負」なのか。