阪神・藤川の先発大炎上に岡田元監督“ニンマリ”のワケ
「ほら、言うたやろ!」という声が聞こえてきそうだ。
阪神の藤川球児が、10日広島戦に先発。甲子園での先発登板は実に14年ぶりのこと。スタンドは大いに沸いたが、五回途中7安打7失点で今季初黒星。チームも僅差で敗れ、初のカード負け越しとなった。
藤川は、今季初登板の中日戦(3月27日)は、5回7安打4失点で勝ち負けなし。2度目の登板となった3日のDeNA戦は、6回無失点で勝ち投手となり、「球児は先発でいける」との印象を持ったファンも多かった。しかし、阪神の二軍時代から藤川を見てきた岡田元監督は、阪神復帰が決まった直後から先発起用に疑問を抱いていた。
戦力としても先発向きではないということの他に、藤川が毎試合ブルペンに入れば、準備や調整方法、野球に取り組む姿勢などが若手の勉強、財産になるという考えからだ。
12年オフにメジャー移籍した藤川は、13年6月に右肘のトミー・ジョン手術を受けた。金本監督は肘への負担を考えて1週間に1度しか登板しない先発起用を決めたのだが、中盤以降に球威や制球力がガクッと落ちる癖はプロ入り当初から。それでリリーフ転向させて藤川の選手寿命を延ばした岡田元監督にしてみれば、何とも複雑な思いに違いない。