体操ニッポン リオ団体メダルの色は「つり輪」で決まる
「スペシャリストとして自信を持って臨みたい」――。
リオ五輪代表最終選考会を兼ねた体操の全日本種目別選手権(4日~、東京・代々木体育館)が開幕する。2日は公式練習が行われ、白井健三(19)が初の代表入りに意欲を見せた。
体操の男子代表5人のうち、すでに内村航平(27)、加藤凌平(22)の2人が内定。今大会では種目別のスペシャリスト3人を選ぶ。床と跳馬を得意とする白井、14年世界選手権(中国)個人総合銅メダルの田中佑典(26)の代表入りはほぼ確実。残りの1枠は、跳馬、あん馬のスペシャリストが選ばれる見込み。団体で金メダルを獲得した昨年の世界選手権メンバー中心のチーム構成になる。
だが、団体金を目指す日本の鍵を握るのは、エース内村の総合力でもなく、白井による最高難度の跳馬、床でもない。他の5種目に比べて突出した選手がいないつり輪だ。
日本は床、鉄棒、跳馬の3種目で高得点を出してライバル国に差をつけるのが必勝パターン。他の種目(つり輪、平行棒、あん馬)で他国と同等でも、6種目合計でトップに立つ戦略だが、つり輪が足を引っ張りかねない。