米国では有名人 広島の新助っ人デラバーの“波瀾万丈”人生
優勝への最後のピースとなりそうだ。
8日に入団会見を行った、広島のスティーブ・デラバー(32=前レッズ3A、右投げ右打ち)。リリーフとして期待され、「素晴らしいチーム状況と聞いている。接戦で力を発揮できると思うよ」と語った。
広島の助っ人はこれで7人目。投手だけでも先発のジョンソン、中継ぎのジャクソン、ヘーゲンズに続く4人目だ。それでも補強の手を緩めないのは、25年ぶりの優勝へのダメ押しだろう。デラバーは中継ぎ2人が不調に陥ったときの、バックアップ要員の意味合いが強い。
メジャー通算190試合で15勝9敗、防御率4.07。03年にドラフト29巡目でパドレス入りするも、制球難が改善されず、一度もメジャーに昇格できないまま08年に退団。08、09年は独立リーグに所属したが、右ヒジを故障し、現在も金属プレートと9本のネジが入っている。
米球界に詳しいスポーツライターの友成那智氏は「一時期は引退も考えたそうです」と、こう続ける。
「彼の奥さんがケンタッキー州の高校で教師をしていたので、そのツテを頼って高校のクラブ活動の補助教員になった。学生に野球を教えているうちに投球術のコツが分かってきたそうで、11年5月に『物は試し』とマリナーズの入団テストを受験。すると球団から『こいつは凄いぞ!』と大絶賛され、1Aから始めて、9月に自身初となるメジャー初昇格となった。13年にはオールスターにも選ばれています」