甲子園スターほぼスルー 高校生獲得こそ虎の“超変革”なり
甲子園で活躍する選手は実力に加えてスター性もある。プロ入り後、ブレークする可能性は高いだけに、最近は巨人も甲子園球児を狙う傾向がある。そんな中、なぜか甲子園を沸かせた高校生をスルーしているのが阪神だ。
なにしろ甲子園は本拠地。それこそ「甲子園の星」になるかもしれないのに、ここ3年間でドラフト指名した甲子園球児は14年5位の植田海内野手(20=近江)だけ。12年のドラフト1、2位で藤浪と北條を指名して以降、甲子園で活躍した高校生にはほとんど目もくれない。
昨夏は故中村GMとともに坂井オーナー直々に東海大相模の小笠原(現中日)や吉田(現オリックス)を視察しながら結局、ドラフトで指名した高校生は4位で甲子園に出ていない望月(横浜創学館)ひとりだった。
阪神は全国区の人気球団だ。常に勝つことを求められるだけに、即戦力といわれる大学、社会人を優先する事情は理解できる。ドラフト指名した彼らが期待通りに働けばともかく、最近はそうじゃないからベテランや外国人頼みになって戦力は頭打ちに。05年以降、10年間もリーグ優勝から遠ざかって、ようやく「超変革」をテーマに若手を積極的に使い始めた。