高藤は代表になった14年8月の世界選手権での練習に遅刻を繰り返し、その後は連日のように酒に溺れるなど私生活が荒れた。事態を重く見た全日本柔道連盟強化委員会から強化指定選手Bランクへの降格処分を受け、責任を取って井上康生監督が頭を丸める問題に発展した。柔道界が眉をひそめるトラブルも、プロの格闘団体関係者の目には魅力に映る。
銅メダルを胸にした高藤は、「これじゃ、やめられない。4年後に必ず金にしたい」と20年東京五輪でのリベンジを誓ったが、所属するパーク24の柔道部監督は総合格闘家としても活躍したバルセロナ金の吉田秀彦氏。いずれ類いまれなるセンスを畳の外で発揮する道が出てきそうだ。