広島戦は残り7試合 巨人は今が“リメークドラマ”の臨界点
メークドラマの再現はない――。18日の中日戦に勝利、この日、試合がなかった首位広島とのゲーム差を7とした巨人のことだ。
18日は巨人にとって縁起のいい日である。7月6日につけられていた最大11.5ゲーム差を逆転した「メークドラマ」の96年、広島にゲーム差なしと追いついたのが8月18日だった。今年はその日が訪れても、最下位相手に九回に勝ち越すのがやっと。スポーツマスコミは「メークドラマ」をもじり、「リメークドラマ」と追撃ムードをあおっているが、ボチボチ追いつく頃でないと再現は難しい。
その昔、巨人や西鉄などで監督を歴任した名将の故・三原監督は、逆転優勝の限界ゲーム差を「残り試合の10分の1」に設定していたという。巨人は残り34試合。3.5ゲーム差までが現実的ということになる。
ごくまれに逆転劇が起きる最近は「残り試合の5分の1」という説がある。35試合ならちょうど7ゲーム差だ。といっても、巨人がこの奇跡を体現したのは、最近では阪神との13ゲーム差をひっくり返した08年のみ。この時は、お盆明けに阪神と7ゲーム差だった。状況は酷似しているものの、当時は直接対決で破竹の7連勝締め。直接叩き続けたからこその逆転劇だった。広島戦は残り7試合。7ゲーム差がリミットといえる。