巨人ニンマリ…大竹好投で10日広島戦は“満員御礼”確実
広島ナイン、関係者、ファンにとっては「まさか」の好投になった。
巨人がヤクルトに敗れれば、25年ぶりの優勝が決定するはずだった9日の試合。巨人の先発が大竹寛(33)と発表された前日は、歓喜に備えてビールかけの準備をする関係者から「無駄になる可能性は低そうですね」という声が漏れていた。
今季も5勝4敗と精彩を欠く大竹はここ2試合でいずれも5回を持たずにKO。加えて、巨人が昨年から5勝15敗と苦手にしている神宮球場での試合である。OBからは「大竹が恩返ししてくれるじゃろう」と、13年オフにFAで広島を飛び出した元エース格へ、皮肉交じりのKO予告が飛び出してもいたのだが、大竹も大竹で必死だった。
3勝4敗に終わった昨年、今季の成績次第では3年契約が切れる今オフに、戦力外か1億円からの大減俸、とウワサされた。背水の陣で臨んだ今季も給料に見合う結果を出せなかったが、7回を4安打1失点に抑えたこの日の好投は、「少なくとも球団フロントを喜ばせた。古巣の優勝決定を阻止したことで、10日の広島戦は東京ドームが満員で埋まることが確実。営業的には最低限の仕事を果たしてくれたわけですから」と巨人関係者。