投で日本最速も…日ハム大谷に“打者でSB戦”という選択肢
札幌ドームがどよめきに包まれた。
日本ハムの大谷翔平(22)が、13日のオリックス戦で日本球界最速の「164キロ」を叩き出した。これまでの最速記録は、自身の持つ163キロ。三回、1死二、三塁の場面で糸井に投じた初球が、その記録を打ち破ったのだ。
しかし、最速の余韻に浸る暇などなかった。大谷が腕を振り抜いた一瞬後、糸井のバットにはじき返されたボールは右翼前へ。走者2人がかえり、2点先制適時打とされた。結局、大谷は5回2失点でマウンドを降りた。
「内容的には、ランナーを出してからが課題ですね」と降板後に話した大谷。先発復帰した前回も2回1失点と、ピリッとしなかった。この日も直球の制球が定まらず、初回は三者凡退ながら荒れに荒れた。だからこそ糸井にコースを絞られ、バットを折りながらも最速球を安打にされた。球速は164キロでも、キレと伸びを欠いた証拠でもある。
■ヤフオクドームで打率5割
となれば、懸念されるのが21、22日に敵地で行われる2位・ソフトバンクとの直接対決だ。栗山監督はここに大谷をぶつけようと先発調整をさせていたが、2試合とも失点している。大谷はヤフオクドームでは防御率1.84と相性が良い。それでも右手中指のマメを潰した影響で実戦から1カ月以上も離れていた現在、以前のような力を発揮できるとは限らない。