控え捕手でも存在感 ソフトバンク高谷“復帰”のプラス効果
「一番、大きかった。さすが4番の仕事」
ソフトバンクが連敗を3で止め、首位日本ハムとのゲーム差を0.5に縮めた11日の西武戦。工藤監督は5-3の六回に飛び出した内川の3ランを勝因に挙げたが、チーム関係者が「あいつが戻ってきたのも大きいですよ」と言うのが高谷裕亮(34)の復帰である。
6月12日以来となるスタメンマスクをかぶり、約1カ月ぶりの登板となった先発摂津を粘り強くリード。二回に先制の適時打も放ち、「なんとか勝たせてやりたかった」と、苦しむエースの今季2勝目を手繰り寄せた。
高谷は左ヒザの故障で6月19日に登録抹消。その後、半月板の損傷が判明し、シーズン中の手術に踏み切ってリハビリを行っていた。昨年はチーム捕手最多の93試合に出場したものの、チームでの立ち位置はあくまで2番手以降の控え捕手。プロ9年での通算打率も.181と打撃面でも貴重な戦力とは言い難い。
それでも、チーム関係者が「大きい」と前日10日に一軍に戻ってきた高谷を手放しで歓迎するのは、「明るい性格でチームのムードメーカー。必ずしもリードにつながってはいないものの、観察眼が鋭く、それを頼りにしている投手陣が多いですから」と言うのだ。