松山英樹がWGC快挙でも…ゴルフブームはもう起きないのか
しかも男子ツアーは年間46試合もあったが、いまでは24試合(海外共催除く)。業界関係者は松山人気に便乗して盛り返したいわけだ。
評論家の宮崎紘一氏は「松山が米ツアーで勝ってもゴルフブームは起こらないでしょう」と指摘する。
「松山は米ツアーメンバーであり、日本でプレーする機会が少ないからです。たまに国内大会に出たら観客は増えるでしょうが、松山がいなくなれば人気選手は見当たらず、すぐに閑散とした試合会場になってしまう。そもそもAONが活躍していたころは日本経済も右肩上がり。円高もあってドル換算すれば米ツアーよりも賞金が高い試合があった。しかしバブル崩壊とともに、魅力のない男子大会のスポンサーに名乗り出る企業は少なくなり試合も減った。またゴルフ場の預託金制度も行き詰まり、ゴルフブームは下火になり、業界全体が衰退していった。ゴルフ人気が高かったころに業界団体があぐらをかいて何もせずに金儲けの手段にしかしなかったのが原因。つまりゴルフの歴史が浅く、日本の文化にゴルフが根づかなかったわけです。松山は応援するけど、じゃあ、ゴルフをやってみようという人はそんなに増えないでしょう」