決勝T進出で評価一変 小久保監督はWBC優勝でも続投なしか

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 小久保監督の契約は今回のWBC終了まで。常設化する侍ジャパンとしては、すぐにでも次の体制をつくる必要がある。昨年、プロアマ合同で設置された日本野球協議会が中心となって監督人事を進めることになるのだが、次期代表監督選びを複雑にしているのが、次回WBCの前年に行われる2020年の東京五輪だ。

■OBの嫉妬

 次の「日の丸監督」は、金メダルが絶対条件の地元五輪で采配を振ることになる。五輪の野球は欧州で人気がなく、試合時間が長いことで08年の北京五輪を最後に除外された。五輪競技の復活は東京大会限りともっぱらなのだ。

 日本人は五輪が大好きな国民だ。深夜のテレビ中継でもメダル争いに沸き返る。「国技」ともいえる野球が、地元五輪で最後の金メダル取りに挑むとなれば、注目度の高さは想像に難くない。

 ある若手OBが言う。

「そうなれば、監督にもそれ相応の人物が求められるという声が必ず出てくる。元気なら長嶋さんや王さん、第2回WBC監督だった原さん、イチロー松井秀喜という国民的スター選手なら、おそらく反対の声はないでしょう。でも、『五輪監督は小久保では軽過ぎる』という声は今でもある。そんな声の裏には、大舞台に立つ若い指揮官に対する古参OBの嫉妬も多分にあると思う。監督は昔の名前でやるものではないと思いますが……」

 WBC優勝が「野球の世界一」とはおこがましいが、たとえ3度目の優勝を手にしても、すんなり小久保監督の続投でよしとしない土壌が日本の球界やその周辺にあるのも事実。バカバカしい話である。

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