たとえ女性正会員認めても 霞ケ関CCは東京五輪に問題山積
一方、要請を受け入れた時のリスクは、外部圧力に屈し倶楽部の評価を下げる。もっとコースを開放しろという要求が出てくる可能性がある、などだ。
「会員の意見は賛否両論ですが、だいたい吸い上げたということで今後の流れは理事会の決議事項になると思います。定款の中の、細則にある“正会員は男性に限る”という文言を削除するかどうかです。ただ、IOCからは回答期限は設けられていないようで、次の理事会がいつ開催されるかは不明です」(前出の正会員)
もっとも女性正会員を認めれば東京五輪会場としてOKかといえば、「難しい問題をいくつも抱えている」とゴルフジャーナリストの小川朗氏がこう指摘する。
「まず熱暑対策。倶楽部のメンバーですら真夏の大会開催は危険と指摘して、ずっと反対の声を上げている。そればかりか選手村から川越までの輸送問題もある。高速道に専用レーンを設けるそうですが、その費用は多大になると予想されている。もちろんゴルフ場への休業補償費が発生する。さらに問題なのは、正式種目にまだ決まっていませんが、バリアフリーの関係でパラリンピックには名乗りを上げていないことです。レガシーとしても問題ありでしょう」
霞ケ関での五輪開催には、まだひと波乱もふた波乱もありそうだ。