「選考方式より強化策が大事」 日本マラソン界に疑問の声
「画竜点睛を欠く」というより、餡このないアンパンだった。
日本陸上競技連盟(以下陸連)は18日、2020年東京五輪に向けたマラソン日本代表(男女各3人)の選考方針を発表した。柱は、19年9月以降に開催予定の選考会「マラソングランドチャンピオンレース」(MGCレース=仮称)で男女各2人の代表を決めること。そのレースの出場権を得るための予選にあたる「MGCシリーズ」(17年8月~19年3月)では基準タイムや順位を設定する。
また、「ワイルドカード」として、17年8月1日~19年4月30日までに開催される国内外の公認大会で基準タイムをクリアした選手及び、17年世界陸上8位入賞以内、18年アジア大会で3位以内などの選手もMGCレースの切符を得る。
残る代表1人は、19年秋から20年春までの国内指定大会(ファイナルチャレンジ)で日本陸連の派遣設定記録を突破した選手で、記録最上位者を選出する。陸連のマラソン強化戦略プロジェクトリーダーの瀬古利彦氏(60)は、「(選考会は)一本化という話も当然ありました」と認めつつ、「強化として選びたかったという選手が救われないのではないか」という意見もあって「完全一本化」は断念したという。しかし「ファイナルチャレンジ」は、五輪直前に注目度が低下する国内レースのスポンサーに配慮した結果だろう。