稀勢はケガ、高安には重圧…田子ノ浦勢の7月場所に黄信号
やはり、不安は拭えない。
21日、横綱稀勢の里(30)が阿武松部屋に出稽古に赴き、幕内阿武咲を相手に汗を流した。
弟弟子で新大関の高安(27)との稽古も再開し、出稽古も積極的。今後は名古屋場所の宿舎に移動、本場所まで調整を行う。
しかし、気になるのがケガの具合だ。5月場所は左腕、左胸のケガで途中休場し、横綱審議委員会からは「7月の名古屋場所は休場して、体調を万全にすべし」と忠告された。名古屋場所は万全の状態で臨めるのか。
評論家の中澤潔氏は「心配ですね」と、こう続ける。
「確かに稽古を見る限り、負傷箇所に巻いていたサポーターは外していますが、だからといってケガが治ったとは言い切れない。痛くても『痛くない』と強気の態度を見せるのは、大相撲では当たり前だからです。さらに出稽古といっても、本当に強い相手とは相撲を取っていない。高安だって、稽古で兄弟子の負傷箇所を攻めないでしょう。となれば名古屋で出稽古に励んでほしいが、相撲部屋が両国に集中している東京と異なり、地方場所の宿舎は場所がバラバラですからね」