二軍でも危険球退場 阪神・藤浪を蝕む“制球難”の根本原因
「ゴルフで右のOBに打ってはいけないと思うほど、体は右方向に打つように動く。藤浪投手も、右打者の内角に投げる時、『絶対に打者の頭に当ててはいけない』という意識が強く働くのではないか。もう一つは心の問題が考えられます。精神的なショックなどが原因で自分の思い通りの動きができなくなる運動障害をイップスといいます。イップスには、ジワリジワリと心に影響してくる場合と、たった一度の出来事で症状が出ることもある。例えば、横断歩道の上で交通事故に遭えば、横断歩道の上を歩けなくなる人もいる。藤浪投手の場合、畠山選手への頭部死球が強烈な印象だったのかもしれません」
さらに高畑氏が続ける。
「仮にイップスだとすれば、面談をしてじっくりと話を聞いてみなければわかりませんが、とりあえず今は、右打者の内角には投げず、頭部死球の記憶が薄れていくのを待つべきです。制球が悪いのに、コースを狙って投げてもいい結果にはつながりません。細かいことは気にせず、真ん中を狙って思い切り腕を振り、自分のボールを投げつづけることです」
藤浪は「自分のフォームを見失っている」と言うのだが、メンタルに目を向ける時期ではないか。