「待ち人来る」楽天“核弾頭”茂木復帰に梨田監督が大喜び
故障者続出、負ければ今季初の4連敗。首位チームを覆い始めたそんな暗雲を払いのけたのが、聖沢諒(31)だった。
九回2死走者なしからつくった一、二塁のチャンスで、左中間へ2点適時二塁打。「打ったらヒーローになれる。プラス思考でいった」と、ものの見事に直球を狙い打った。
「劣勢からの印象に残る試合。聖沢は本当によく打ってくれた」
試合後、そう相好を崩した梨田監督が、ヒーローの殊勲打以上に喜んだのが、決勝のホームを踏んだ茂木栄五郎(23)の復帰だ。6月中旬に右ヒジ痛で離脱。約1カ月半ぶりに一軍に戻ってきた“核弾頭”は、九回の打席でしぶとく四球を選びチャンスをつないだ。
指揮官は、「待ち人来るではないけれど、やっと帰ってきた茂木がよく走った」と、離脱するまで打率・319、12本塁打、37打点とチームを牽引した1番打者の復帰に大喜び。五回には二塁打も放ったが、実際にはまだ、軽いキャッチボールしかできない状態だ。この日も遊撃ではなくDHでの出場。本人も「正直まだまだかな」という。
それでも、ヒーローの聖沢が「(入団)2年目だけど頼れる選手」と話す存在感。手負いだろうがなんだろうが、チームにとっては頼もしい男が帰ってきた。