「差は今後も開く」 広島独走に巨人OB高橋善正氏が嘆息
昨2日、巨人はヤクルトに10―4で快勝した。先発のドラフト2位ルーキー畠世周(23=近大)が6回3失点で2勝目を手にしたものの、この日のスタメン野手の平均年齢は32.7歳。38歳の阿部が3安打3打点1本塁打、12月で37歳になる村田が3安打4打点2本塁打と爆発したが、果たして彼らが3年後もチームにいるかどうか。代わりの若手が育っていない現状を考えれば、ベテランの活躍はむしろ、ファンの不安を増大させる。
「補強が機能して一時的に優勝することはあっても、それは継続的なチーム力にはつながらない。むしろ、球団が行ってきた安易な強化策は、チームをじわじわと腐らせてきた気すらする。若手には諦めムードが漂い、チームそのものには勝てばいいんだろうという空気が蔓延。巨人の中堅・若手が野球賭博に手を染めたのも、FA選手が酒に酔って人をケガさせたのも、そんなチームづくりと無関係ではないと思う。選手教育を含めて素質のあるアマ選手を集め、鍛え、本当の意味での常勝球団をつくるなら、現場も球団も2、3年は優勝しなくてもいいというくらいの覚悟を持って、ことにあたるべきだと思う。先日、鹿取GMと話をして彼からは育成に注力する強い思いを感じたが、球団や親会社がその我慢をできるか。そこが最も大きな問題でしょうね」(高橋氏)
今のままでは10年経っても広島の後塵を拝す可能性が大ではないか。