連敗を6で止めた 楽天・藤平の「18歳らしくない」部分
泥沼の連敗を止めたのは新人だった。
22日のロッテ戦に先発した楽天の藤平尚真(18)が、5回を投げて2安打無失点7奪三振でプロ初勝利。スタンドで両親が見守る中、チームの連敗を6で止め、今年の高卒ルーキーで初白星一番乗りを果たした。
この日の練習前、球場で選手にいつもより長めの訓示を述べた梨田監督も、藤平の好投には破顔一笑。「高校出て1年目の選手に連敗ストッパーになってもらうとは。本当に助かりました」と手を合わせんばかりだった。
当の藤平は「前から吹いてきた風は調整できなかったので、インコース高めのつり球を利用して抑えることができた」と振り返ると、「ロッテと(2度目に)当たって慣れてきた中で、これから西武、ソフトバンクという強いチームと当たったとき、どうやっていけるか」と先を見据えた。
藤平は入団以来、周囲から「18歳らしくない」といわれている。女房役の嶋基宏(32)は「横浜高校出身だけあって、もともとマウンドさばきがうまい。どんな場面でも落ち着いてピッチングできるので、高卒1年目では十分すぎるくらい」とベタボメ。小山二軍投手コーチも「(二軍の)試合では自分の中でテーマをつくって投げている。自分で研究しながら模索するところは田中将大と一緒。野球の頭はすごく良い」と話していた。