“脱貧打”狙う巨人 来季打撃コーチに井端Cの配置転換浮上
27日の阪神戦に6―0と快勝した巨人だが、高橋由伸監督が「力のある投手。それなりの投球をすれば、攻略は難しいと思っていた」と振り返ったように、六回までは相手先発の藤浪晋太郎に手も足も出なかった。
「イップスもウワサされた藤浪の制球難、スッポ抜けを警戒し過ぎたのでしょう、巨人の各打者は明らかに腰が引けてましたね。六回まで2安打で9三振。外角の球に踏み込めず、引っかけたような内野ゴロが多かったのはそのためですよ」(他球団スコアラー)
結局、巨人は七回1死から村田がもらった死球をきっかけに、亀井の適時打で1点を先制。なおも一、三塁と好機を広げたところで藤浪が降板、2番手の桑原、3番手の石崎から一挙5点を追加した。盗塁、セーフティースクイズ、エンドランと珍しく高橋監督が積極的に動いたのも功を奏したが、それでも巨人のチーム打率は・251でリーグ3位。総得点442もリーグ4位にとどまっている。つまり、今季の最大の課題といわれた貧打は、とても解消されたとは言い難いのだ。
今季、球団ワーストの13連敗を含む歴史的低迷を記録した巨人は6月に鹿取GMが就任、7月に斎藤二軍監督を一軍投手コーチに配置転換する人事を行ったが、チーム内には「打撃コーチのテコ入れが先だろ」という声があった。特に一昨年オフに二軍担当から復帰して、計5年の一軍指導歴がある江藤打撃コーチの能力に疑問符がつけられており、来季は交代が必至。代わりに、貧打解消を託されるとみられているのが、井端内野守備走塁コーチである。