柔道、レスリング、バドも…世界選手権メダル量産の裏側
今年の世界選手権は各競技ともメダルラッシュだ。
男女各階級合わせて9個のメダルを獲得したレスリング(8月=パリ)を筆頭に、バドミントン(8月=英グラスゴー)は女子シングルス金の奥原希望ら4組が表彰台に立った。現在、開催中の柔道(ブダペスト)は男女とも軽量級(男子60キロ級、66キロ級、女子48キロ級、52キロ級)を制し、日本時間2日は女子70キロ級で新井千鶴(23)が初の金、78キロ級で梅木真美(22)が銀を獲得した。各競技とも日本勢の活躍が目立つ。
競技によっては若手の台頭もあり、2020年東京五輪に向けて幸先のいいスタートとも言えるが、3年後も同様にメダルを量産できると考えるのは早計だ。
昨夏のリオ五輪から1年あまり。本格的な選手強化に着手していない国が少なくないうえ、海外のトップ選手の欠場も目立つからだ。
顕著なのは柔道だ。男子60キロ級はリオ五輪金のベスラン・ムドラノフ(ロシア)が欠場。女子48キロ級はパウラ・パレト(アルゼンチン)、鄭普涇(韓国)の金、銀メダリストが出場を見送った。日本の軽量級は、五輪の翌年で故障の治療や休養に充てた海外勢の恩恵を受けたとも言える。