中日ドラ1鈴木博志の父語る “ボルト”に託した一縷の望み
最速150キロ超の直球を武器に1年目から守護神として期待される右腕だ。
鈴木はメジャーを代表するクローザーの一人であるレッドソックス・キンブレル(29=今季35セーブ)を目標にしているという。
個人で大工業を営む父・隆美さん(62)、中国・大連出身の母・英美さん(48)との間に生まれた長男。大坂小3年時に同級生に誘われ、地元の大坂少年野球団で野球を始めた。少年野球でも速球派として鳴らし、度々、ピンチを救ってきた。
「県大会の負け試合ではありましたが、2死満塁の場面で起用されたことがありました。簡単に抑えたのを見た時は、『うちの子はひょっとしたら、将来性があるのかもしれない』と感じましたね。親バカと言われるかもしれませんが」(隆美さん)
■高3の秋に内視鏡手術
高校は県内の強豪である掛川西、浜名を春夏合わせて4度の甲子園に導いた山内克行監督(61)の熱心な誘いもあって磐田東へ。1年夏からベンチ入りし、2年秋には背番号「1」を背負うが、3年時には右肘痛で結果を残せず、エースの座から陥落。磐田市など複数の病院で診察を受けても、右肘の痛みの原因が分からない。夏の県予選では、控え投手としてマウンドに上がったが、一向に痛みは引かず、本人は一時、野球をやめることを真剣に考えたという。