身内も激怒 貴乃花親方が“功労者”親方に廃業迫った裏事情
「よかた(角界用語で、力士ではない一般人のこと)と侮るなかれ、ですよ。元顧問は自分に逆らった協会の重鎮を退職に追いやったこともある。『下手ににらまれたら、今度は自分の番だ』と、親方衆は戦々恐々だった。前回の選挙で伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)や山響親方(元前頭巌雄)が理事選に当選できたのも、元顧問の力です。14年の理事選では、当時、事業部長として協会ナンバー2だった先代九重親方、千代の富士を落選させた。この時は友綱親方(当時、元関脇魁輝)を刺客に立てて、裏でアレコレ画策して票を集めていた」
だが、そんな元顧問は協会に訴えられ、現在は所有する高級車などを差し押さえられている。今後の調査次第では、協会が請求している損害賠償額はさらに膨らむ可能性もあるという。こうなると元顧問のダメージは甚大。2月の理事選で貴乃花親方を支援する余裕などないだろう。
貴乃花親方が自分の部屋付き親方を切ってまで一門の地盤固めに動いているのは、それだけ危機感を抱いているなによりの証拠だ。日馬富士の暴行事件から続く一連の騒動で、すでに多くの同志が去ったといわれる。理事選では自身が当選するのが精いっぱい。新たに一派から理事を擁立したくとも回せる票などない。
もっとも、貴乃花親方にどんな理由があれ、切られた音羽山親方は怒り心頭とか。「これまでずっと支えてきたのに……」と、ショックのあまり寝込んでしまったともいわれる。
一門の地盤固めどころか、冷酷な仕打ちにさらなる離反者が出てもおかしくはない。