触発される日ハム中田翔 清宮加入のプラスとマイナス
日本ハムのドラフト1位野手、清宮幸太郎(18=早実)が5日、札幌市内の屋内練習場で行われた全体練習に参加。フリー打撃や居残り特打で快音を響かせた。
見守った栗山監督は、「幸太郎は一軍のピッチャーをたくさん見ないといけないから」ときょう6日からの神戸、姫路と続く遠征に帯同させることを改めて明言。開幕一軍に向けて着実に段階を踏んでいるが、そんな高卒新人に大いに触発されているのが、主砲の中田翔(28)である。
4日のロッテとのオープン戦では、早くも“今季1号本塁打”。スライダーを思い切りすくい上げ、豪快に左中間スタンドへ運んだ。体重は昨季開幕時に比べて14キロ増となる104キロ。「パワーがついた」と胸を張っていた。栗山監督がキャンプ前から、「翔の4番・一塁を含めてポジションは白紙」と強調しているのも、清宮の存在を利用して中田の尻を叩くためともっぱらだ。思惑通りに主砲がヤル気になっているとしたらしめたものだが、中田と親しい球界関係者は「それがマイナスに出やしないか、不安はありますよ」とこう続ける。
「口では『まだ意識するレベルの相手じゃないでしょ』と言っているものの、選手は『いやいや、思いっきり意識してるだろ』と言っている。アリゾナでのキャンプから、“これがプロの飛距離じゃ”とばかりに、体を思い切り反り返らせ、アッパースイングで打球を飛ばしていたといいますからね。上半身にガチガチに力が入り、右脇を大きくあけたメジャーリーガーのようなフォームで打っているものだから、キャンプ途中で痛めた右肩も、それが原因だと選手を苦笑いさせていた。エンゼルスに行った大谷のときもそうでしたが、中田は向こうが打つと力む。大谷と中田のアベック本塁打が9度しかなかったのもそれが一因でしょう」
中田操縦法、なかなか難儀である。