著者のコラム一覧
池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【さわら】「気」を速やかに補って過度な眠気を撃退

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 しっかり寝たはずなのに、なんだかいつも眠たい。最近、突然強い眠気に襲われる……。もしかしたら、「過眠症」の可能性があるかもしれません。

 過眠症とは睡眠不足ではないのに日中、眠気がひどい状態が続く睡眠障害です。原因としてはまず、睡眠の質が低下していることが挙げられます。就寝直前の入浴や食事、アルコールの摂取は脳や身体に負担をかけてしまい、熟睡を妨げることがあります。うつ病も不眠だけではなく、日中の眠気を引き起こす場合があります。

 そのほか、通常なら居眠りする状況でなくても10~20分眠ったままの状態が持続する「ナルコプレシー」、脳腫瘍や脳梗塞といった「脳器質性疾患」などの病気が背景となるケースもあります。また、薬の副作用で過眠傾向になる場合もあるため、確認しておきましょう。

 シニアでは、脱水症状が原因になる場合もあります。加齢によって体内の水分が不足していると意識レベルが低下し、眠気につながるのです。

 「春眠暁を覚えず」という言葉があるように、実際、過眠症が起きやすいのは春が多いとされています。人体のメカニズムにおいて、夜が長い冬は睡眠時間も長く必要になります。それが春が近づくにつれて、睡眠ホルモンのメラトニンが早い時間帯に分泌され、起床時刻も早まるようになります。ところが、身体は冬の睡眠モードからすぐに切り替わることがないので、目覚めも悪く、日中も眠気が続きやすいのです。

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