武田薫氏が指摘 “サプライズ女王”大坂なおみ「2つの不安」
まずイノセント、幼いのだ。試合中に泣き出したり、優勝スピーチでしどろもどろ……無邪気で可愛いと喜んでいるのは日本人くらいで、20歳のプロに対する目は厳しく、上に行くほどショーマンシップも求められる。生来の優しさと強さの出し入れには、少し時間がかかるかもしれない。
もう一点がコーチ。昨年オフからチームに加わったサーシャ・バジンが躍進のカギとされるが、セリーナやウォズニアッキを支えた実績はあるものの、そもそもヒッティングパートナーでコーチ経験はない。肉体派、活動派だから、選手と一緒に汗を流し、それが練習嫌いの大坂にはまった。トッププレーヤーにマッチするかどうかは未知数。
2020年の東京オリンピックに向けた国籍問題もある。今は日米の二重国籍で、申請すればハイチ国籍も取れるのだろうが、とりあえず選手登録は日本。オリンピックをどうするかと気を揉むマスコミに……。
「まだ2018年、そんなこと分からないよ」
大谷翔平や松山英樹にオリンピックのことを聞くほどのヤボだから、そんな心配は無用だろう。
(スポーツライター・武田薫)