激震ボクシング連盟 辞任の山根会長は「刑事告発」の危機
「2010年のことですが、翌年の会長選挙を巡って、ある理事が当時の副会長に『次の選挙は山根氏に賛成するように』と迫り、暴行を加えたそうです。副会長は有力候補だったので、山根派の理事に目を付けられたとみられています。グローブの販売については、代金の振込先が山根会長の孫名義の口座でした。いぶかしむ声はいまだにやみません」(メディア関係者)
「再興する会」の指摘が全て事実なら、横領や暴行・傷害、背任に問われる可能性がある。
さらに、再興する会は「告発第2弾」を公表する方針だ。会長自身の「恫喝録音テープ」など、より決定的な“物証”を出すとみられている。
■悪質さによっては強制捜査も
この先、山根会長に捜査の手が伸びる可能性はあるのか。
元東京地検検事の落合洋司弁護士はこう言う。
「いかに悪質性が高いかによりますが、暴行などが事実なら、被害者が被害届を出せば警察は受理することになるでしょう。また、数千万円単位の補助金不正流用や背任行為が組織的に行われていた事実などが明らかになれば、警察は動かざるを得ません。09年には、財団法人である漢検協会の幹部が、法人を私物化し逮捕されています。内容の悪質さによっては、強制捜査に乗り出す可能性も考えられます」
再興する会は、山根会長本人が院政を敷いて山根一派が実権を握った場合、捜査機関に告発することを考えているとみられている。山根会長が刑事告発から逃れるには、きっぱりと身を引く以外ないかも知れない。