腐敗進むアマスポーツ界 日本に五輪開催する資格あるのか
世間を騒がせた日本ボクシング連盟の山根明会長(78)が8日に辞任。長期にわたる独裁体制が一挙に崩れ、組織が刷新されるのか。2年後に東京五輪が控えているだけに関係者たちも目が離せないところだろう。
今更ではあるが、助成金の不正流用や審判の不正ジャッジにパワハラ疑惑、宿泊先での笑い話のような「おもてなし」など、ボクシング連盟の腐敗がよくもここまでバレなかったものだ。
「それは、アマチュアボクシングがマイナー競技だからです」というのは、元産経新聞運動部長の津田俊樹氏(国士舘大政経学部非常勤講師)だ。
「卓球やバドミントン、水泳といった競技は国内ではメジャー競技ですから、記者もよく取材をするし、内部事情にも詳しい。しかし、アマボクシングは五輪の時以外はほとんど記事にならない。選手強化の助成金にしても、交付したら、『後はお好きにどうぞ』というような状態でチェック機能が働いていない。文科省やスポーツ庁、JOC(日本オリンピック委員会)などは、競技団体が適正に運営されているかもほとんど関与しない。ボクシングに関しては、国際協会の八百長疑惑や協会幹部が犯罪組織との関連を疑われるなどして、東京五輪から除外される危機にある。監督官庁は、『国内のボクシング団体は大丈夫か?』と、誰かしら疑問を持ってもおかしくなかったはずです」