7月プロ合格の大里桃子が初Vも “黄金世代”に評論家が注文
「プロになったばかりで、初優勝という状況ではだいたい手が動かなくなるものですが、ピンチだった14番や、きわどい距離が残った17番ではしっかりカップの真ん中からパーパットを決めていた。18番も同組の2位森田遥と1打差で競っていたが、2打目に距離を稼ぐよりもユーティリティーを手にして、3打目に得意距離を残してバーディーにつなげるなどマネジメントをしっかりしていた。目の前でプレッシャーをかけるようなベテランプロがいなかったのも大里の初優勝には幸いしたといえます」
今大会は優勝賞金1080万円と、ツアーの中で最も安い大会のひとつだ。賞金ランク首位の鈴木愛は右手首痛で欠場したが、3位成田美寿々、4位比嘉真美子、5位申ジエ、6位黄アルムと賞金上位選手がごっそり不在だった。ツアー規定で同じ大会を2年続けて欠場することはできないが、暑い時季であり、夏休み渋滞から移動が大変な大会をスキップして休養に充てる選手は少なくない。
「まあ最終日にパープレーで勝てるなど、競争激しい米ツアーでは考えられません。黄金世代といってみんな騒いでいるが本当に強かったら1勝ではなく、複数回勝つぐらいでないと本物とは言えない。スコア誤記で失格した新垣は、初歩的なミスでありプロ意識が足りないといわれても仕方ない。宮里藍や畑岡奈紗はプロになる前から米ツアーでプレーするのが目標だった。それに比べて黄金世代はチヤホヤされて目標設定が低いといえます」(前出の宮崎氏)
1勝目よりも、2勝目のほうが難しいといわれるのがプロの世界だ。
黄金世代ともてはやされて心地よくなっていたら、大里の2勝目も道のりは険しくなりそうだ。