体操協会が手のひら返し “強権”塚原夫妻「2度目の不信任」
元産経新聞運動部長の津田俊樹氏(国士舘大政経学部非常勤講師)がこう言う。
「光男氏は1968年メキシコ五輪から3大会連続で金メダルを獲得した体操界のレジェンド。妻の千恵子氏もメキシコ五輪に出場し、息子の直也氏も五輪金メダリストと塚原家の体操界への貢献度は群を抜いている。光男氏と千恵子氏は朝日生命という名門クラブの指導者を務めて多数のオリンピック選手を輩出。その実績とクラブの威光を背景に30年以上も前から体操界に大きな影響力を持ってきました。特に千恵子氏は女子体操の世界で隠然たる力を持ち、『強化本部長』ならぬ『強権本部長』と言っていい振る舞いで、以前から体操界には眉をひそめる関係者が少なくなかったのは事実です。そもそも、夫婦で協会の中枢に君臨して、権力を握るというのは異常なこと。それも含めて批判の声があったのです」
実際、森末慎二や池谷幸雄といった体操の五輪メダリストも宮川の告発会見を支持。メディアで塚原夫妻の支配体制に疑問を呈している。
約30年前にも塚原体制にはNOが突きつけられている。91年の全日本選手権で朝日生命体操クラブを除く女子18チームが蜂起、前代未聞の「ボイコット騒動」が起きた。