ベンチの焦りが選手に伝染 今季巨人のBクラス争いは必然
みっともない、としか言いようがない。
今年も広島に独走を許したセの5球団。ヤクルトを除く3位以下の球団は、借金を抱えたままCS進出争いを展開している。トップの広島に15ゲーム以上も離されているのだから、本来は、「参りました」と潔く負けを認めなければいけないところだ。それが、下克上だなんだと悪あがき、日本一のチャンスは残されていると首脳陣が選手の尻を叩く。CSという制度自体がみっともないところへもってきて、それに拍車をかけているのがベンチの采配である。
例えば巨人。高橋由伸監督は9月12日からアレックス・ゲレーロを1番で起用した。ファンも驚いただろう。私がもっと驚いたのは、そのゲレーロが3試合連続無安打に終わると、15日の試合ではもうスタメンから名前が消えていたことだ。
ストッパーに配置転換した山口俊の起用にしてもそう。同じ12日のヤクルト戦で1―0の九回に登板して、同点に追いつかれた。すると、次にマウンドに上がったのは、16日の中日戦。8点リードの九回だった。
ゲレーロの1番起用も山口俊のストッパーへの配置転換も、それなりの根拠と覚悟があってのことではないのか。それをわずか数試合でひっくり返してしまう。その場しのぎもいいところ。みっともないとしか言いようがない。