金本監督“解任” お家騒動で繰り返される阪神の悪しき伝統
とは、前出のOBだ。
長年阪神を取材、デイリースポーツで報道部長などを歴任した平井隆司氏はこう言う。
「阪神は05年の優勝を最後に13年間、優勝から遠ざかっている。03年優勝時は18年ぶり、85年優勝時は21年もかかった。長期低迷時には監督と球団がケンカをしたり、何かとゴタゴタが起こっています」
優勝から遠ざかること13年。優勝争いはしてもなかなか勝ちきれず、金本監督の就任3年間は4位、2位ときて今年は01年以来17年ぶりの最下位。果たしてそれは金本監督の指導、育成手腕だけが問題だったのか。
そもそも金本監督が掲げた超変革のスローガンはチームのみならず、球団の体質の改革も含まれていたはずだ。03年、05年の優勝は、99年から3年間指揮を執った野村克也が種をまき、02年に就任した星野仙一が花を咲かせたことで実現した。
■フロントは「先祖返り」
「その過程では、フロントもチーム強化のために心血を注いだ。星野監督時代の1年目を終えたオフ、26人の選手とスタッフ5人を入れ替えた。野崎球団社長は十数人いたスカウトを4人に減らし、少数精鋭で臨んだ。社長と監督の共闘によって、球団に猛烈な緊迫感が漂い、それが18年ぶりの優勝につながったのです」(平井氏)