決定打で窮地救った日ハム大田 古巣の原監督が熱視線も?
大田泰示(28)の一振りで日本ハムが崖っぷちに踏みとどまった。
初戦を取られて迎えた14日のパCSファーストステージ第2戦。同点に追いつかれた直後の八回2死二塁の好機で打席に入ると、立て続けにボール球のフォークに手を出し、3球で追い込まれた。が、動じない。
「そこから食らいつくことができた」
6球目の真ん中高めの真っすぐを振り抜くと、決勝のタイムリー二塁打が左中間を割った。
チームが敗れた前日の初戦は2番で先発出場して3タコ。七回の好機に代打を送られた。スマホを手に取り、電話をかけたのはその日の夜。相手は今季限りで引退する巨人時代からの先輩、矢野謙次(38)だった。
大田には一発のパワーがある。長打を警戒する相手バッテリーは基本的にアウトコース中心の配球。当然、大田本人もそれは頭にあるものの、頭にあるからこそ外のボール球につい手を出してしまうことがある。そう矢野に指摘され、外角球の見極め方を伝授された。この日の殊勲打はカウント1―2と追い込まれたあと、外の際どいボール球を2球連続で見切った末の一打だった。