優勝争い筆頭に…貴景勝の成長を促した「貴乃花部屋消滅」
力自慢の大関を吹っ飛ばした。
19日、結びの一番で貴景勝(22)が栃ノ心(31)に勝利。立ち合いから強烈な当たりで大関の体勢を崩すと、間髪入れずにトドメの押しで栃ノ心に尻もちをつかせ、唯一の1敗をキープした。
インタビューでは「相撲内容? また明日から相撲があるので、明日に向かって準備します」と、相変わらず淡々。1敗を死守したことにも、「まだ6日あるので、まったく関係ないっす」と、意に介さなかった。
以前から突き押しには定評があったが、今場所は安定感も増し、優勝争いのトップを走っている。まさに「男子三日会わざれば……」だろう。
貴景勝にとっては、激動の2カ月だった。9月場所直後に、突然、師匠の貴乃花が退職。弟子たちがその事実を知らされたのは、退職会見の当日午前中だというのだからメチャクチャである。その後は千賀ノ浦部屋に移籍。環境の変化が貴景勝を変えたのか。
ある親方は「目に見えて変わった点はないが……」と、こう続ける。