18人流出し秋山も? 西武は日米球界の“草刈り場”と化した
あるセ球団のスカウトは「過去の話だが……」と、こう続ける。
「2007年に発覚した西武の裏金問題があったでしょう。当時の調査報告書では、100人以上のアマ野球関係者にも謝礼が支払われていたとあった。あれは主にシニアやボーイズなどの中学硬式野球の指導者が対象だったんです。つまり、中学生の段階から将来のドラフト候補に目をつけ、下手すればツバすらつけていた。裏金問題が発覚する前は、そうやって長期的なドラフト戦略を築いていたわけです」
今秋のドラフトでは、「西武が一本釣りするのでは?」ともっぱらだった吉田輝星(金足農、日本ハム)の指名をあえて回避したという。
「金足農と八戸学院大、双方に配慮した結果ですよ。吉田は八戸学院大の正村監督に指導を受け、進学はほぼ確実といわれていた。もし、西武が指名するようなら、その関係を壊しかねない。担当スカウトが両校に深く食い込んでいたからこそ、撤退せざるを得なかったということです」(前出のスカウト)
毎年のように主力が抜け続けても、ここ20年でBクラスに落ち込んだのは5回だけ。西武が日米両球界の選手供給源になっているのは、それなりのワケがあるのだ。