著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

NHK大河「いだてん」のモデル 金栗四三の苦労と功績を知る

公開日: 更新日:

 NHK大河ドラマいだてん」が順調にスタートを切った。日本のオリンピック代表1号で、マラソンの父といわれる金栗四三をヒーローに仕立てたドラマだ。

 大河ドラマは歴史物語だが、どうも史実と信じる人が多くて困る。今回、番組の最後に「これは事実をもとにしたフィクションです」と断りをつけたのは異例の措置だという。

 金栗が他界したのは1983年だから、同時代を生きた人はまだ大勢いる。事実と異なるといわれても困るという制作側の懸念であり、スポーツはノンフィクションか否かと、そんなヘビーな議論は勘弁してほしいだろう。大河の奔放な筋書きはそれとして、金栗の功績は押さえておきたい。

■日本でマラソンは階級的に下だった

 日本のマラソンには独特の社会評価がある。欧米や戦前の日本で、マラソンが陸上競技の範疇にはなかったことはあまり認識されていない。陸上競技はそもそもトラック&フィールドを指し、競歩を含むロードレースは賭けの対象だったためアマチュアリズムの伝統と相いれなかった。我が国にも階級の壁があった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース