背後に敏腕マネが 大坂なおみ“バイン契約解除”決断の真相
突然のコーチ契約解除の報に、世界中のテニス関係者が仰天。女子テニス協会(WTA)の公式ホームページも、トップニュースでこの話題を報じた。昨年の全米オープンに続き全豪も制覇、4大メジャーを連覇した大坂なおみ(21=世界ランク1位)が12日、自身のツイッターでサーシャ・バインとのコーチ契約を解除したことを明らかにした。
「もう、サーシャと仕事はしない。彼には感謝しているし、今後の成功を祈っている」
バインのコーチ就任は2017年12月。当時、世界ランク68位だった大坂が、わずか1年の間に世界の頂点に上り詰めたのはバインの手腕によるところが大きい。バインは実際、昨年のWTA最優秀コーチにも選ばれている。大坂とのコンビで4大大会を連覇した直後というタイミングでの契約解除に世界中から驚きの声が上がっているが、「全米に続いて全豪も勝ったがゆえの契約解除ではないか」と、スポーツライターの武田薫氏はこう言った。
■4大大会連覇ゆえ
「バインはそもそも選手のヒッティングパートナーであって、選手のヤル気を引き出したり、精神面をケアしたりするのに長けた人物。コーチ経験は大坂が初めてです。そんなバインの指導が、練習嫌いで精神面に課題を抱えていた大坂にマッチした。バインの指導によって精神面の課題を克服し、昨年3月にフィジカルコーチのアブドゥル・シラーをチームに加えたことで減量に成功、体つきが変わりスピードも増した。全豪の3回戦以降、逆転に次ぐ逆転で4大大会を連覇したからこそ精神面の課題はすでにクリアしたという判断が働いたのでしょう。シラーがいればフィジカルは心配ないし、あとは技術や戦略などに長けたコーチが必要というチームの判断でしょう」