中東に出掛けて“接待サッカー”をやったことを思い出した
UAEで開催されたアジアカップをテレビ観戦しながら、40年ほど前の記憶が蘇ってきた。三菱サッカー部でプレーするようになって4年目だったと思う。「中東に行ってサッカーをやってもらう」と言われた。これがまたビックリの“接待サッカー”だった。
当時、三菱は中東の産油国に向けて石油精製工場などのプラント(産業設備)輸出を手掛けていた。三菱の敏腕サラリーマンと一緒にサウジ、カタール、UAE、イラクなどに出掛けた。彼らが相手国の政府要人とタフな交渉をしている間、我々は地元クラブと親善試合である。
サッカーは世界の共通言語。距離感がグッと縮まり、ビジネスの面でも確実にプラスになったと確信している。
夜は、王室が主催する豪華絢爛パーティーに出席。印象深いのが「王子の手」だった。握手したら柔らかいのナンのって「ナイフとフォークよりも重たいモノを持ったことがないのかな?」と本気で思ってしまった。
あの頃の中東サッカーは、お世辞にもレベルは高いとは言えず、お家芸のカウンター攻撃は偶発的だし、チーム戦術が希薄なクラブばかりだった。