マスターズ“上から目線”が反感買い近隣住民とトラブルに
今年のマスターズでは、5番パー4のティーイングエリアが後方に下がり、総ヤーデージ数が延びることになる。オーガスタナショナルGCでは、毎年のように少しずつ手直しが行われている。今後は13番パー5をはじめとしたアーメンコーナーのホール延長や駐車場のトンネル工事など、大規模な工事予定が入っている。
これらの改造を可能にしているのは、隣接ゴルフ場の一部買収や住宅、商業施設の地上げによるもので、ここ数年に4万平方メートルの土地をオーガスタナショナルGCが取得しているからだ。
ただ、この改造と土地買収に問題がないわけではない。土地買収には、地元の迷惑を考えずに、金に物を言わせて地上げしているもようだ。
■USGAとR&Aと違う方向性
豊富な資金を持つオーガスタナショナルGCは相場の1・5倍から数倍の金額表示で敷地を広げており、その際メジャー大会「マスターズ」のために地元住民は積極的に協力するのが当然という態度が、反発を買っている。
先にコース横のワシントンロード沿いの小さなモールやいくつかの商業施設を買収して、すでに地域住民の日常生活に不便をかけている。そのうえトンネル工事、買収した施設の取り壊しと、その後の整備などで、ホコリや騒音にも地元は悩まされるのだ。