権藤氏が言うように、原監督には“クック失格”の有事に備えた構想もあったろうが、それに狂いが生じている。抑え候補に挙げられていた沢村と鍬原が実戦で結果を残せず、沢村は先発転向、鍬原は二軍落ちした。実績抜群のマシソンは昨年8月に左ひざを手術したうえ、オフにバクテリアによる感染症にかかり、キャンプは全休。今月1日に来日したものの、一軍復帰は早くても6月とみられている。ベテラン上原も左ひざの手術明けで、4月に44歳になる年齢と昨年の成績(36試合で防御率3・63)を考えれば、過度な期待は本人にも酷だろう。
29日の開幕を前にして巨人の大補強に綻びが見え始めている。