大補強でも誤算生じ…V奪回義務の原巨人に燻る“3つの火種”
■新外国人守護神クックと心中
そして、最大の不安が抑え投手だ。「今の野球は抑えで8割が決まる」という評論家の権藤博氏は、巨人のV奪回のカギを握るのは「捕手と抑え」と日刊ゲンダイコラムにこう書いている。
「周囲はクックが最有力候補と考えているようだが、新外国人は期待はできても、信用はできない。抑えはチーム浮沈のカギを握るポジション。そんなことは百も承知の原監督のアタマの中には別の構想もあるだろう」
年俸1億4000万円で獲得したクックは、救援としてメジャー通算236試合に登板。MAX155キロの速球とスライダーを武器に「三振が取れる投手」との触れ込みだった。実際、巨人での初の実戦登板となった3日のヤクルト戦では最速153キロ。打者3人をわずか7球で片づけ、「ほら見たか! ですよ」と宮本投手総合コーチを大いに喜ばせたのだが……。
「実戦2戦目となった9日の二軍のロッテ戦では1回を2安打2四球1失点。確かに球威はあるものの、メジャー時代のデータでは左打者に対しての被打率が高く、許盗塁数も少なくない。クイック、牽制が不得手という情報だから、付け入るスキはある」(他球団スコアラー)