アスレチックスの餌食に…日ハム有原にメジャーのぶ厚い壁
「メジャーが彼にとっても身近なものと感じてもらえると思う」
17日のアスレチックス戦。日本ハムの栗山監督は試合前、先発した有原航平(26)について、こう言っていた。
有原はかねてメジャー志向があるといわれている。大学ナンバーワン右腕と評価された早大時代には米ロサンゼルスのMLBアーバンアカデミーでキャンプを行い、現地の大学生と対戦。ドジャースタジアムを見学して目を輝かせた。米球界も有原に注目し、4年時にはヤンキースが熱視線を送った。
そんな右腕も入団5年目を迎え、昨季までの通算成績は37勝33敗、防御率4.19。150キロ超のストレートにスライダーやフォークなど多彩な変化球を持ちながら、エースになり切れない。昨季も途中で抑えに回ったとはいえ、8勝5敗2セーブ、防御率4.55。素質を高く評価するだけに、栗山監督には歯がゆい思いがあり、憧れのメジャーとの対戦で一皮むけてくれればという期待があったのだ。しかし、結果は出なかった。4回を投げて4四球と制球に苦しみ、7安打4失点。三回には5連打を浴び、マウンド上で呆然と天を仰いだ。
「ストライク先行のピッチングができず、苦しいリズムで良くない投球になってしまいました。アスレチックスのバッターはスイングが速かった」(有原)
残念ながら、メジャーが「身近なもの」とは思えなかったようだ。