日ハム輝星に早期一軍先発の目 新戦術オープナーが後押し
■一軍の苦しい先発事情
「一軍の先発事情が苦しくなっているのです」とは、さる日本ハムOB。
「今、一軍のローテ投手で長いイニングを任せられるのは、上沢、有原、ロドリゲスの3人だけ。昨季10勝をマークしたマルティネスが右前腕部のケガで米国へ帰国するアクシデントに見舞われ、一軍復帰まで時間がかかる。開幕2戦目に5回2失点だった金子は、6日の西武戦で2番手で登板し、2回5失点。まだまだ状態は万全とはいえない。昨季は先発の谷間で6勝した村田も二軍で一度も投げていません」
そこで日本ハムが今季から導入した新戦術「オープナー」である。元祖はメジャーのレイズで、先発したリリーフ投手が1~2回を投げたあと、本来の先発につなぐ戦法。日本ハムでは、データなどを活用して個々の投手の特徴を把握し、立ち上がりが良く、短いイニングであればより能力を発揮する投手を継投で刻むことで、先発投手のコマ不足を補う効果が期待されている。
このオープナーによって左腕の加藤、右腕のバーベイトが好投した一方で、4日の楽天戦では斎藤が2回途中3失点、金子も失点を重ねた。1番手と2番手の適材適所や起用する投手の再編が視野に入る中で今後、一軍帯同する堀や吉田侑、二軍調整中の杉浦、田中瑛あたりがその候補になるとみられているが、前出のOBは「彼らの結果次第では、吉田輝のオープナー起用が浮上するでしょう」と、こう続ける。