遠のく一軍 中日根尾は左手人さし指負傷で“泣きっ面に8針”
また一軍が遠のいた。
16日、中日の根尾昂(18)がウエスタン・リーグ阪神戦に「8番・遊撃」で先発出場。七回、盗塁を試みた一塁走者の高山と交錯し、スパイクで左手人さし指を負傷した。ベンチに下がり、名古屋市内の病院へ直行。8針を縫う大ケガで、抜糸までに2週間程度かかる見通しとなった。
「(痛みは)そんなにない。早く治したい」
治療を終え、そう話した根尾の人さし指には分厚い包帯が巻かれていた。
試合復帰の見込みについて、小笠原二軍監督は「当分は無理。起きてしまったことは仕方ない。中途半端は良くないので、しっかり治してから」とチームからの離脱を明言。しばらくはランニングなども控えさせるという。
今年、ドラフト1位の高卒ルーキーで一番の注目株は“球界の宝”。しかし、キャンプイン前の1月に右ふくらはぎ肉離れでスタートが出遅れた。調整が続く二軍でも、自慢の打棒は沈黙。ここまで22試合に出場して打率・143とプロの投手に苦しんでいる。それに加えて8失策はファーム最多。キャンプから課題だった守備面もまだ改善されていない。
一軍はこの日、DeNAに大勝して8勝7敗と勝ち越した。順位こそ4位だが、チーム51失点、4失策はリーグ最少、13盗塁はリーグトップ。このままの調子が続けば、根尾の出る幕はなさそうだ。来る大型連休は松坂、根尾の人気者2トップが不在で迎える。球団にとっては大きな誤算に違いない。