巨人・上原監督の可能性は?“生え抜きエース”の条件クリア
■親会社の読売新聞がどう考えているか
巨人の監督資格には、いまだに「生え抜きのエースか4番」という不文律がある。上原にはコーチどころか、巨人監督の資格も十分にあるということになるが、本人はこう言った。
「監督や指導者のイメージ? プロ野球選手は全員がプロ。正直教えることはない。アマで教えた子がプロに入るのを見てみたいとは思う」
しかし、「強く思っているのか」と聞かれると、「そこまで強くはないですけど」とアマ指導者転身を慌てて否定する一幕も。本音ではプロの指導者に興味がありそうだ。周辺によれば、良くも悪くも条件次第なところがあるという。以前、テレビで「使われる立場は嫌」と話したこともある。そうなると、いずれは監督に、ということになるが、問題は巨人や親会社の読売新聞がどう考えているか、である。
「結論から言うと、球団や読売から、上原が監督候補という話を聞いたことはない。原監督も『後継者』については一貫して松井秀喜、高橋由伸前監督、阿部慎之助の3人の名前を挙げている。メジャーへ渡る前の巨人時代は、確かに頼りになる絶対エースだったが、年俸更改では、毎年のように球団と揉め、巨人ではNGだった代理人交渉を強行した上、これも球団が認めていないポスティングでのメジャー移籍を執拗に訴えた過去がある。あの時、球団は本当にウンザリしていて、ワガママで厄介というイメージがついている。上原同様、松井もFAでメジャー移籍しているが、こちらは次期監督筆頭候補。はっきり言って立場が全く違います」(チーム関係者)
いずれも選手としての権利を正当に主張しただけのことだが、巨人ではそれが「問題児」とされる。
「上原監督」が実現するのは、あるいは他球団かもしれない。