米ドラフトを翻弄 敏腕代理人ボラス氏“4つのマジック”とは
第3は「高卒認定試験マジック」である。ボラスは高校2年生の有望捕手ランドン・パウエルにこの試験を受けさせて1年早くドラフト対象選手に仕立てた。どの球団にも知らせず、交渉期限が過ぎてからFA選手として金満球団に売り込む魂胆だった。しかし、球団側が悪辣さに呆れて乗ってこなかったため、このマジックは失敗に終わった。
第4は今年炸裂した「NPBマジック」である。ボラスは故障持ちで評価が急落していた昨年の1巡目指名拒否組カーター・スチュワートが今年のドラフトでは2巡目指名になり契約金も150万ドル程度になると予想。日本の金満球団のソフトバンクに売り込んで総額8億円の契約をまとめた。これに対するMLBの出方が注目される。
(スポーツライター・友成那智)