菊池雄星のボラス氏も 大物代理人と球団のただならぬ関係
メッツが主力選手5人の代理人を務めるバン・ワジネンをGMに指名したことは、大物代理人の球団に対する影響力の大きさを再認識させる出来事だった。
有力代理人と球団が緊密な関係にある例は他にもある。その代表例がスコット・ボラス(写真)とナショナルズの関係だ。ナ軍では、ボラスが代理人を務める5選手の年俸がチーム総額200億円の6割弱を占めている。ボラスは年俸をつり上げるため、彼が代理人を務める選手が複数所属する球団は支出が膨らむものの、見返りのサービスも手厚い。
先月、カージナルスの剛腕クローザー・ローゼンタールがトレードでナショナルズに移籍した。これはナ軍が守護神として使える右投手を欲しがっていたため、ボラスがトレードを仕掛けて自分の顧客であるローゼンタールを動かしたと噂されている。
ボラスはレンジャーズとも緊密な関係にある。昨年、ボラスが代理人を務める5選手の年俸総額は64億円で、球団総額の44%を占めていた。ボラスは今や巨大産業となったスポーツ代理人業界において依然「スーパー代理人」の地位を保っている。米国のマネー雑誌「フォーブス」が毎年発表する代理人番付で今年も「最もパワフルな代理人」に選出された。